治療説明
 
指しゃぶりの治療に先立って診査 症例の分類
様子を見てよい場合
おおまかにいって、ゆびだこが無いかあっても軽度で、歯列に影響のない場合。

(アドバイス) 現時点ではあまり叱ったり、無理に止めさせずに見守ってあげて下さい。指しゃぶりがひどくなってきたり、歯並びに影響が見られるようなら歯科医に相談して下さい。両手を使うおもちゃで遊ぶ、戸外で元気に遊ぶ、寝入りばなはそばにいて手を持っていてあげることなどが効果的なようです。


治療を要する場合
年齢、指しゃぶりの頻度、歯列の状態から判断して治療が必要と認められるケースではさらに精密な診査が必要です。(ここからは少し専門的です)


原因を探るための診査
1.授乳の時間、授乳方法、規則性、離乳時期、おしゃぶりの使用について等

3.家庭環境/家族構成/兄弟仲/共働きかどうか/おもな養育者は誰か

4.学校社会への適応状況/通園通学が好きか/友達は多いか/友達関係はどうか

5.一日の生活状況/日中は何をしているか/好きな遊びはなにか

6.本人の性格/神経質か、おっとりしているかなどの性格診断

7.親子関係/父親とよく遊ぶかなどの親子関係について


歯科的影響を見るための診査
口腔内診査
咬合状態/乳犬歯、乳臼歯、大臼歯の咬合関係 /交叉咬合、開咬、咬頭干渉の存在

歯列弓の形態/狭窄歯列弓 V字型歯列弓

口蓋の状態/口蓋の高さ 形態

舌/安静時の歯間への舌の漏出  嚥下時の舌の突出


指しゃぶりに関しての診査
どの指を吸うのか しゃぶり方はどうか
ゆびだこはあるか 角化しているか ふやけはあるか
何歳頃始まって、どのように続いていたか


指しゃぶりの症状についての問診
昼、夜 毎日 週何回 頻度(いつも、ときおり、まれ)
持続性(長い、短い)
強さ(なめてるだけ、軽く吸う、強く吸う)
状況(テレビを見てる、遊んでいるとき、寝入りばな、夜中、疲労時など)
今までの経過
止めさせる努力をしましたか 
どのように? その結果はどうだったか

家族歴

親は指しゃぶりの原因をどのように考えているか


指導に対する反応の診査
相談の動機は何か

子供は指しゃぶりを止めたがっているか

両親は指しゃぶりの治療を望んでいるか

<参考> 指しゃぶりをする子供の特性として、神経質、敏感、活発などの特徴があげられており、また情動、社会性の未発達が見られるときもある。両親の態度は過干渉あるいは放任など、真に情緒的に安定した親子関係が保たれていないこともあり、子供の性格のみならず、両親について知ることも保育上の問題点を把握するうえで重要である。

子供の問題には、神経性習癖や性格、行動上の問題のように心理的要因が主になっているものと、精神的な発達遅延や、自閉症障害のように器質的な障害が主になっているものがあり、検査の結果次第では、小児神経科医や臨床心理士への紹介も必要になる。