新型コロナウイルス感染症の拡大に対し最前線の医療現場で昼夜を問わず戦っている多くの関係者の皆様に心から敬意を表し、感謝申し上げます。世界同時危機となっているこの感染症ですが、我が国には過去にも多くの困難に遭遇し、克服してきた歴史があります。改めて危機感を共有し、それぞれの立場で責任を果たしていきましょう。

現在の新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえ、緊急性が低く一時的に延期しても大きな問題がない治療、定期健診、訪問診療などの延期を行っています。また治療の延期の際には、対面せず電話などで指導をさせていただくことがあります。ご理解とご協力をお願いいたします。

歯科治療において緊急性の高い治療があります。痛みや腫れなどを放置すると重症化し全身へ影響を及ぼすことがあります。歯周病などの定期管理も全身状態に影響がある場合があります。特に高齢者、在宅や介護施設での口腔衛生状態の低下で誤嚥性肺炎などが生じることが懸念されます。義歯を装着せず、咬めない状況が続くことは、全身の健康に悪影響があり、病気に対する抵抗力を弱めます。このように処置の緊急性は患者さんの状態により様々ですので、まずは「かかりつけ歯科医」にご相談ください。

不規則な食生活を避け、口の中を清潔にして細菌の数を減らすことが、誤嚥性肺炎やウイルス性疾患の予防につながります。毎食後の歯磨きをおこたらず、お口の健康を保ちましょう。

歯科医師、スタッフにとって感染リスクが高いとされる歯科医療現場ですが、これまで歯科治療を通じて患者さんへの感染の報告はありません。更に感染予防策を徹底し、国民の皆様の健康を守るために取り組んでいきます。

日本歯科医師会