平成28年から令和4年12歳児一人平均う歯数の状況|長浜市、米原市の歯科医師会「一般社団法人湖北歯科医師会」

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平成28年から令和4年12歳児一人平均う歯数の状況

平成28年から令和4年
12歳児(中学1年生時点) 長浜市の一人平均むし歯数の状況

中学1年生の平均う歯数とは、中学1年生の永久歯の一人当たりのむし歯(う歯・喪失歯及び処置歯数を含む)の数のことです。文部科学省の学校保健統計調査によると、中学1年生の平均う歯数は、減少傾向にあります。これは、日本の歯科保健の向上や予防歯科の普及による効果と考えられます。しかし、都道府県や市町村によっては、平均う歯数が高い地域もあります。滋賀県の中学1年生の平均う歯数は、令和4年の調査では、0.46本でした。平成29年から令和4年度の5年間で0.25本減少しています。滋賀県の中学1年生の平均う歯数は、全国と比較してやや高い水準にありますが、近年は改善傾向にあります。

長浜市と滋賀県の比較を見ると、おおよそ0.1本平均う歯数が高い現状が分かりますが、近年その差は小さくなってきています。令和2年は感染拡大の影響があり検診時期が数ヶ月遅くなり、それにより平均値が上昇することが予測されましたが、幸い大きな影響は見られなかったようです。

12歳児(中学1年生時点) 米原市の一人平均むし歯数の状況

米原市と滋賀県を比較したグラフです。米原市単独のデータは母体数が少ないため、変動が大きくなっています。平成28年は県の平均値よりう歯数が少なかったのですが、その後はやや高い数値になっています。今後もう蝕が多く推移するようであれば、何らかの対策が必要と思われます。

12歳児(中学1年生時点) 守山市の一人平均むし歯数の状況

参考に守山市のデータを示します。このようにう蝕罹患率には、地域格差があります。厚生労働省の調査によると、地域格差の原因として、地域の社会経済状態、保健行政の取り組み方、人口構成、家族構成と生活習慣、学歴レベルなどが挙げられています。多様な原因が考えられますが、特に有意なものとして、守山市ではフッ化物洗口を実施している小学校が多くあります。フッ化物洗口法は、う蝕予防効果が約30~80%であり、う蝕をほぼ半減できる効果を持っています。この方法は、就学前から中学生時代まで継続して実施することが確かな予防効果につながります。多数歯う蝕を防ぐことにより健康格差が縮小するという研究データもあります。