指しゃぶり卒業まで|長浜市、米原市の歯科医師会「一般社団法人湖北歯科医師会」

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歯は友コラム

咬合育成歯科全般

指しゃぶり卒業まで

皆様の中にもお子さんの指しゃぶりがなかなかやめられず苦労しているという方はいらっしゃいませんか。患者さんから相談を受けることもよくありますが、歯並びに影響するため4歳ころまでにはやめられるといいですねとお話ししています。実は私自身も、娘の指しゃぶりをやめさせるのに苦労した経験があります。0歳の時から始まり、時期が来たらやめさせようとは思っておりましたがなかなか上手くいかず、ようやく3歳の時に意を決していろいろと試してみることにしました。

まず試したのは爪に塗る、舐めると苦い味のするマニュキュアです。指しゃぶり防止グッズとして、口に入れても安心な成分で作られたものです。試しに舐めてみましたが大人の私でも苦みが強くしばらく顔をしかめるほど。おしゃれに興味の出てきた娘に、まずは可愛いネイルシールを貼り気分を上げ、仕上げにこのマニュキュアも塗ります。「これは美味しくないからね。シールも剥がれちゃうし舐めないでおこうね。」と忠告。最初こそ苦みにびっくりしていたものの、なんと翌日には苦みに慣れてしまったのか指しゃぶり再開。失敗でした。

次に試したのは「ゆびたこ」という絵本。指しゃぶりのやめられない女の子の親指に突如現れる関西弁を話す不気味なゆびたこ。女の子が一人になると話しかけてきて「あんたがいっぱい吸うてくれたからこんなに成長できたわ。」などと言うのです。こちらも最初は戸惑った表情を見せ「ゆびたこいやだ」などと言っていたのですが、何度も読むうちに楽しくなってきてしまったのか恐怖の「ゆびたこ」を克服。またも失敗です。

万策尽きてどうしたものかとなり、ダメ元で娘の好きなキャラクターの絆創膏を貼り、そして指しゃぶりをしていない姿をこれでもかと大げさに褒めてみました。「すごいじゃん!さすがお姉さんだなぁ!!かっこいいなぁ!!」。脅してもだめなら褒めてみよう。北風と太陽作戦です。娘は「そうだよ。もう3歳だからね。」と得意げな顔。数日続けると本当にぴたっとやめてしまいました。今までの苦労が拍子抜けするほどでした。

どの方法が合っているかはお子さんにとって様々だと思います。自ら「やめたい」と思ってくれるまで気長に根気よく続けてみましょう。