学校歯科
要観察歯「CO」とは
平成6年に学校歯科保健において、むし歯ではないが続けて観察したり、しっかりと予防処置をしないといけない要観察歯「CO」が定められました。この「O」と付いているのは、ゼロではなく、観察を意味するobservationの頭文字の「O」からとっています。歯みがきは、自分でお口の中を見ながら確認することができるので、セルフコントロールする能力を育てることができます。つまり健康教育にとって大切な役割を果たします。むし歯だけでなく、歯肉炎、顎の関節、歯並びもチェック項目に入っています。これらは、「食べ物をとり込み、食べる」「表情を作り、話す」「運動を支え、体のバランスをとる」働きに直接関係するからです。学校歯科健康診断は、むし歯や歯肉炎などの病気をスクリーニングするためだけの検診ではなく、より健康を増進させて行くための健康教育が重要視される方向に進んでいます。
要観察歯(CO)の検出基準
要観察歯(CO):視診にて明らかなう窩は 確認できないが、う蝕の初期病変の徴候(白濁、 白斑、褐色斑)が認められ、放置するとう歯に進行すると考えられる歯である。状態を経時的 に注意深く観察する必要のある歯で、記号CO を用いる。
- 小窩裂溝において、エナメル質の実質欠損は認められないが、う蝕初期病変を疑うような、褐色、黒色などの着色や白濁が認められるもの
- 平滑面において、エナメル質の実質欠損 は認められないが、脱灰を疑うような白濁や褐色斑等が認められるもの
- そのほか、例えば、隣接面や修復物下部の着色変化、(ア)や(イ)の状態が多数認められる場合等、地域の歯科医療機関との連携が必要な場合が該当する