公衆衛生学校歯科
就学時の歯科健康診断について
COの検出導入とう蝕多発傾向者判定基準
平成28年において、就学時検診を受けられる5歳児の一人平均う歯数は1.7本ですが、以前に比べて減少しています。しかし、一定のこどもに多数のう歯が見られる傾向にあります。また、う歯を持つ者の割合は、5歳児で39.0%となっています。「就学前の低年齢」で発生したう蝕は極めて早く進行し、就学後には歯の崩壊が進み歯痛を起こし、咀嚼などの機能にもよくない影響があります。そこで就学時の健康診断では乳歯の未処置歯についても検査し、う蝕が進んでいる場合は就学前の早い時期に治療を受けておくよう保護者の方に勧告するようになっています。
要観察歯(CO)の見られる場合は、保護者の方に対して、「間食の摂り方」や「口腔清掃」などの保健指導を行うとともに、地域の医療機関等(かかりつけ歯科医)での専門的管理をおすすめしています。同時に、乳歯3歯以上の処置歯がありCOが検出されたこどもさんには、「う蝕多発傾向者」として、専門家による継続的な管理、予防処置を促すため、その旨を担当歯科医の所見欄に記載し地域の医療機関等の受診を勧めるようになりました。「就学時の健康診断マニュアル平成29年度改訂」より抜粋― 公益財団法人 日本学校保健会 発刊 ―
保護者に保健指導を行うとともに地域の歯科医療機関との連携を促す
う蝕多発傾向者の判定基準について
歯冠修復終了歯 乳歯3歯以上 または 永久歯1歯以上
上記かつ “COが検出された方”